勤怠管理システムの初期設定は設定作業だけではありません。
設定作業の前後には、「導入効果を左右する要件定義」と「信頼性を担保する動作検証」が存在します。
自分で初期設定を行う場合、なんとなくこんな設定にしようと設定を開始し、設定ができたら、なんとなく打刻をしてみようと運用を開始する場合が多いのではないでしょうか。
<要件定義>
自社での運用を想定し、どのような機能をどのように使っていくか、それを実現する為にはどのような設定を行うのかを決めるのが要件定義です。
具体的には、申請が承認された場合に労働時間の集計をどのように変更するかをイメージすると分かりやすいかもしれません。
電車遅延(遅刻の取り消し)の申請が承認された場合、始業時刻後の打刻であっても、始業時刻から労働したものとみなして労働時間を集計するなどです。
要件定義の内容により、システム化の効果は大きく異なります。
<動作検証>
初期設定が完了した場合、想定できるすべてのケースで想定通りの集計結果になるかどうかを確認するのが動作検証です。
例えば「打刻」、パターンは以下の通り始業前(通常/早出残業)、始業後(遅刻)、終業前(早退)、終業後(通常/残業)、始業打刻なし(打刻忘れ/直行)、終業打刻なし(打刻忘れ/直帰)
平日、所定休日、法定休日、振替出勤、振替休日、申請承認の有無(有休承認、休日出勤承認など)によって想定した動作になっているかどうかの確認が必要です。
動作検証は、非常に地味で時間のかかる作業ですが、システムの信頼性を担保する重要な工程です。
初期設定を細分化すると、設定作業自体はそれほど時間のかかるものではなかったりします。
設定作業の前後の工程が非常に重要で、システムの導入効果に大きな影響を及ぼすものです。
初期設定を考える際の参考にしてみてくださいね。