勤怠管理システムに期待できないこと vol.317

一般的に評価が高い製品においても、勤怠管理システムの導入がとん挫してしまうことがあります。

その原因として、勤怠管理システムに求めることがずれていて、期待通りの結果にならないことが多くあります。

 

勤怠管理システムには「期待できること」と「期待できないこと」があります。

以下、一般的な勤怠管理システムを想定して記載していますので、一部の製品では該当しないことがあることをご了承ください。

 

期待できること

○労働時間の実績集計
 客観的な記録により労働時間の実績集計が可能です。
 時間の丸めや各制度に従った残業時間が集計できます。

○休暇の付与と残日数管理
 有給休暇の自動付与や申請承認による減算が可能です。
 休日勤務時の代休や特別休暇、夏期休暇なども管理できます。
 
○給与計算に必要なデータの作成
 給与システムに連携可能なCSVを出力可能です。
 出力項目や数値(60進数や10進数など)も柔軟に設定できます。

○労働状況の把握
 従業員の働き方が容易に把握できるようになります。
 残業超過や有休取得状況等はアラートで知ることができます。

 

期待しないほうがよいこと

×勤務予定の作成
 勤怠管理システムは「別途作られた勤務予定」を登録し、実績(打刻)と比較することで労働時間を集計します。
 勤務予定の作成は、勤怠管理システムとは別に「シフト作成」という分野があり、いろいろな条件下で勤務予定が作成できるようになっています。

×工数管理
 労基法に従った勤怠管理は、管理内容が標準化しやすく、各社で同じような運用となります。
 しかし、工数管理は各社で管理する内容やルールが大きく異なり、標準化が難しいものです。
 勤怠管理システムにオプションとして用意されているものが自社に合えばラッキー、合わない場合も多くあります。

×各種手当の管理や集計
 手当には労働時間以外に業務内容や業務場所により支給されるものが多いかと思います。
 勤怠管理システムで業務内容や場所の判断ができない為、手当のフラグは手動での登録が必要になることがほとんどです。

 

勤怠管理システムへの期待がずれてしまうと、満足のいかない(実用的でない)結果となってしまいます。

製品の検討まえに、期待値を再確認してみてくださいね。

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