システム化の理想と現実 vol.443

勤怠管理システムの導入では、理想を追求しすぎても、現実に寄せすぎてもいけません。

会社視点で理想を追求すると、管理の強化によってリスクを最小限に抑えられますが、運用の手間が増え、
操作が煩雑になります。

従業員視点で理想を追求すると、現場の負担は軽減されますが、人事担当者の負担が増える可能性があります。

 

一方、会社視点で現実に寄せると、現行の運用をそのままシステム化できるため、一見スムーズに移行できそうに思えます。

しかし、実際にはシステムに適さない運用が多く、課題が生じます。

従業員視点で現実に寄せると、システム導入への抵抗感は減るかもしれませんが、システムによる効率化の恩恵を十分に受けられず、かえって煩雑になることも考えられます。

 

現在の運用方法(タイムカードや紙の申請など)は、それぞれの環境に最適化されています。
そのため、システム導入における「理想」と「現実」も、今の運用を基準に考えがちです。

しかし、システムにはシステムに適した運用方法があり、実際に運用していく過程で徐々に最適化されていきます。

 

今の運用方法に固執せず、ゼロベースでシステムの利用を前提とした運用を考えてみてはいかがでしょうか。

先頭に戻る