業務の流れとシステム化の順番は異なる vol.274

勤怠管理システムと給与計算システムをいっしょくたに検討する相談が重なりましたので、システム導入の順番についてお伝えします。

勤怠管理と給与計算は業務内容が近い為、システム化も同時に検討したくなると思いますが、業務への影響、担当者の負担などで、同時並行で進めることは現実的ではありません。

どちらかのシステムを先行するのが良いのですが、業務の流れは、勤怠管理 → 給与計算 となる為、勤怠管理システムを先行するのが良いと考えがちです。

しかし、実際は、給与計算 → 勤怠管理 の順番でシステム化を進めるのがお勧めです。

その理由は、以下の通り

・給与計算は控除計算等が複雑だがルールが明確な為、システム化は比較的スムーズに進む
 担当部門だけが利用するシステムであり、利用者の影響範囲が狭い為、担当者の努力で稼働できる

・勤怠管理は労働時間の計算はシンプルであるが、ルールが曖昧になっていることがあり、システム化に必要な要件定義が難しい
 全従業員が毎日利用するシステムであり、全社的な業務プロセスに影響を及ぼす為、担当者の努力だけでは稼働できない

・給与計算システムは、勤怠データの取り込みフォーマットが決まっている
 勤怠管理システムは、給与計算システムの取り込みフォーマットに合わせた出力(CSVなど)ができるように設計されている
 
勤怠管理システム、給与計算システム、共に刷新する場合は、給与計算から取り組むとスムーズに進みますよ。

特に担当者が1人の場合、両システムを並行して導入するのは極めて困難です。

他の業務もあるかと思いますので、給与から手を付けてくださいね。

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